ダニ道楽blog

趣味で撮影している生物の写真がメインです。学術的な要素は薄味になります。ダニ類中心になりますが、他の生物の写真も投稿していきたい所存。

イソテングダニ(Neomolgus littoralis)

2021年5月上旬

千葉県某所の泥干潟にて、テングダニを数十個体確認。

サイズは1.5mm程度でしょうか。

群やコロニーを形成することはなく、バラバラに歩き回っていました。

f:id:yatsugiri_yatsume:20210504012627p:plain

1. 海水を被る地帯に生息していたこと

2. 触肢先端節が充分に長いこと

3. 触肢先端の3本以上の毛が長いこと

(他、日本ダニ類図鑑の記述と矛盾しないこと)

以上を持ってイソテングダニ(Neomolgus littoralis)であると同定できました。

海岸にはヒメイソテングダニも生息していますが、あちらは触肢先端の節がもっと短いので、高倍率で撮影すればわりと容易に区別できます。

 

f:id:yatsugiri_yatsume:20210504013352j:plain


主に海岸のトビムシを捕食して生きているようです。

この、鋏角でブッ刺されているのがトビムシです。

 

f:id:yatsugiri_yatsume:20210504013506p:plain

歩行速度は、ビラハダニ以上、ハモリダニ未満ぐらいです。

捕食中がいちばん撮影しやすいタイミングでした。

 

f:id:yatsugiri_yatsume:20210504013817p:plain

f:id:yatsugiri_yatsume:20210504013932p:plain

 

f:id:yatsugiri_yatsume:20210504014045p:plain

テングダニというだけ有って、顎体部先端が強く突出しています。

さて、昨年も油壺の海岸でイソテングダニを見つけているので、本種は比較的探しやすいのかも知れません。

大型で目立つ色をしているので、ぜひ皆さんも探してみてください。

ヒメイソテングダニも見つかるかも知れません。